宇宙人への対応と対策

宇宙人 宇宙
スポンサーリンク

「地球外知的生命」いわゆる宇宙人。
この広い宇宙に、私たち以外の生物がいたら・・・
これは長きにわたって人類が夢想してきたことのひとつです。

このテーマはオカルティックな扱いを受けがちですが、
宇宙飛行士や科学分野の大学教授の方々などからも
「存在する可能性は高い」という回答がなされています。

実際、2020年に米航空宇宙局(NASA)などが
「この銀河の中に、生命が誕生する可能性を持つ惑星は、少なくとも3億個ある」と
発表しました。

生命体の知的レベルや形状(体形)はもちろん不確定ではありますが、
少なくとも「生命体がいない」と断言するのは難しいようです。

生命体の定義

まずは生命の定義ですが、一般的には
①自己と他との明確な隔離(個体として存在する)
②代謝(物質やエネルギーの流れ)を行う
③自分と同じ特性を持ったものを増殖する能力を持つ
の3つです。

地球における動物や植物、魚や昆虫などは間違いなく「ザ・生物」ですが、
細菌は生物ですがウイルスは生物とはそうとはいえないらしく
食事や排せつする機能を有し、しかも自分と同じ型をクリエイトできるロボットは
生物の定義に当てはまってしまうのか、という疑問も生じます。

そしてこの定義はあくまでも地球の上だけに通用するものであり、
宇宙にはどんな形状を持ち、どんな生命活動をする”生物が存在するか
まったくの未知の領域です。

さらに「知能」をもった生命体となるとなおさらです。
いきなり知性を持った生命が誕生するとは考えられないため、
地球同様の進化をたどってきたことが考えられます。

ただし猿が何百年たっても猿のままであるように、
人類と同様のポテンシャルを持った生物の誕生でなくてはなりません。

そうなると、知的生命体の存在の確率は低いような気がしてしまいますが、
「地球外の知的な生命体の存在についてどう思われますか?」と問われた
理論物理学者 故スティーヴン・ホーキング博士が、
「地球上に”知的生命”と呼ぶに値するものなど存在するんですか?」と
答えたことを思い出します。

まず、知性というものの定義は難しい(厳しい)のかもしれません。

生命体が発生する条件

そしていかにその星の環境が地球に似通っていても、
生命が誕生するためには「水」、「エネルギー」、「有機物」の3つを満たす必要があります。

アルコールや油などでは、生命維持に利用することが難しく、水の代わりにはなりません。
温度や光というエネルギー源は、太陽のような恒星が近くにあり、
それを遮る他の惑星やガス雲などがないことも条件です。

そして有機物。
これは自然発生する類のものではないので、
古代の地球環境、つまり窒素大気と海水のみの状態に隕石が衝突し、
その衝撃で生物有機分子が生成されたとする「有機分子ビッグバン説」が有力です。
(ほかの惑星から隕石によって持ち込まれた、という説もあります)

なんにせよ「隕石が途中で燃え尽きることなく落ちる」というイベントも
体験したことのある惑星でなければ、地球と同様の生命を得ることは困難です。

もちろん違うルートで有機物を発生させたり得たりする可能性はゼロではありませんし、
そもそも有機物で生成されている生命体でないのなら、この必要はありません。

 

「いる」と仮定すると

ここで、「地球外知的生命はいる・いない」という、
今の段階でははっきりと答えが出ない問題を考察するのではなく、
「いる」と仮定し、その上でどうすべきなのかを考えていきたいと思います。

なぜなら「いない」という回答は、
いつまで経っても「今はいない」に過ぎない結論だからです。
今日はいないけど、明日は現れるかもしれないのですから。

そして「いる」と明らかになったときに、それから慌てるのは
今までさんざんしてきた夢想はなんだったんだ!という気持ちになります。

小説、漫画、映画などでありあまる空想物を生み出しておきながら、
実際に現物を目にしたら慌てふためいてパニック、なんて、
ちょっと情けない気がしてしまいます、人として。

なので「いる」と分かった場合、人類がどうすべきなのかを検討したいと思います。

相手の出方による?

まず出会いには2パターンあります。
こちらから会いに行く、または向こうが来てくれる、の2つです。

こちらからお伺いするのは、火星に行くのもままならない今の段階には
あまり考えられないことだと言えます。
(月や火星に実は生命があった!となれば別ですが)

向こうから来てくれた場合、それは間違いなく、
私たちよりも高度な文明(知力)を持っていることになり、
来てくれた目的によってこちらの態度(行動)が変わってきます。

単なる調査で来たのか、侵略や搾取が目的か、移住先を探しているのか。
倫理観や道徳概念はあるのか、代謝(エネルギー源:食事)はどうしているか、
言葉やリアクションすら通用しない状態で、
まずはどのようにコミュニケーションをとるのか
人類の歴史上、始まって以来の団結力で乗り切るしかありません。

つまり「いた」場合、人類がすべきことは、
・迅速に、かつ正確にコミュニケーションを取る方法を見つけ出すこと
・目的に応じた対応・対策
ということだと思います。

すると、今のうちにしておくべきこともわかってきます。
・異文化コミュニケーション、つまり文化や価値観の違う相手の意志や気持ちを
 理解しようと努めること、また伝える技術を磨くこと
・調査や親善目的の場合、残念に思われたり軽蔑されないよう
 (他の惑星に遠征できるほど知力があるなら、倫理観にもある程度の成熟がみられるはず)
 客観的に見て地球の情況を、不可解で未発達な状態から脱しておく
・侵略に備えて、科学技術を正しい方向に発達させる。
 (武器は戦争につながるため、迎撃のためではなく、防御・阻止のためのテクニック)

なんとなくですが、綺麗な着地点となりました。

 

まとめ

谷川俊太郎氏の代表作『二十億光年の孤独』にあるように
私たちは長い間「ひとりぼっち」で、他の存在を恐れたり夢見たり楽しんできました。

2001年宇宙の旅やSF作家 アーサー・C・クラーク氏も
「2つの可能性がある。宇宙にいるのは私たちだけか、そうでないか。
 どちらも同じくらいゾッとする」

と残しています。

「その日」は来るのか、来ないのか。
想像している時が一番幸せだったね、とならないよう、
本当に、今できることを模索しておくのも大事に思えます。

タイトルとURLをコピーしました