誰でも活用できるFPの知識

誰でも活用できるFPの知識 財務
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FP(ファイナンシャルプランニング)とは

ファイナルプランナー(以後FP)という資格があります。
これは人生においてまつわる財政、お金に関する情報や金融テクニックを学ぶものです。

おおまかな項目としては、ライフプランニング、リスク管理、金融資産運用、税金対策、
不動産、相続について学びます。
どれも、人生を安定して送るためには知っておいて損はないことばかりです。

この知識をもとにファイナンシャルプランナーは、顧客の家族構成や資産などを参照し
今後どうしたら経済的に困らず、資産を残していけるかアドバイスするのです。

この資格を取得することで就活や転職に有利かといえば、正直そうでもないのですが笑、
(私自身、取得しましたがこれで起業するつもりもありません)
取得までの過程で学ぶ内容に関して言うと、たいへん実際的であり、
ぜひ義務教育課程に取り込んでいただきたいほどに有益なものばかりでした。

大人はもちろん、子どもも早めに学んでおいた方が良い…
本当にそう思いますが、しかしながら、そのままFPの知識を学んでもらうには
少々アレンジ(抜粋?)したほうが良いのではないかと感じました。

何故なら、そのままでは、誰しもに実用性が高いとは言い難く、
自分には関係ない部分を学ぶのは少々ストレスを感じてしまうかもしれないからです。

誰でも活用できるFPの知識を

取得した際に感じたのは、基本的にはこのFPに関する知識の多くは、
ある程度の資産を築いている人のための知識だということです。
貯める、資産を取り崩す、どちらの計算方法も、基本的に「運用」ありきです。
また株などの資産運用や不動産管理なども、ある程度の資産がある方に必要な知識です。

それらはもちろん重要な知識ですが、ある程度収入を得るようになってからで十分です。
逆にまったく稼ぐ力も知識もないものが、金融資産運用の必要性や利益ばかりを感じて
さらにリスクの高いもの(FXや先物取引)で大金を得ようと考えてしまう危険性があります。

ここではFPで学ぶ内容のうち、そういったものを除いて、
子どもや働き始めたばかりの人が
資産を得る前にあらかじめ知っておくと良い知識や情報を
シンプルにご紹介していきたいと思います。

どれも知っておいて損はなく、また人生の選択肢を狭めることがないよう
「あなたにはこういう手段がある」と伝えていきたいと思います。

法律や制度というものは、弱い者や困っている人の味方、というわけではなく、
それを知っていて、かつ行使した人のみ恩恵を預かれるからです。

ライフプランニングはお早めに

卒業文集で語るような夢や希望ではなく、
年齢の経過によって起こりうるイベントやそれに必要なものについて考えます。

若い人にとってライフプランニングとは、安定を求めすぎているケースだと
高学歴からの安定企業、もしくは公務員をめざすなど、
自分に合う合わないに関係ない判断をしてしまうかもしれません。
さらにそこから少しでもはみ出ようものなら、もうダメだ!となってしまう恐れもあります。

逆に自分の敷いたレールに自分をのせるようで、息苦しく感じてしまうタイプにすれば
「計画なんていらない。先がわからないほうが楽しい」と思うでしょう。
そのとおりですが、先がわからないからこそ備えが必要なのです。

つまりライフプランニングとは、
自分にピッタリの冒険に行く計画&準備をしましょう、ということです。

何をしたいのか、出来るようになったらカッコいいことはなにか、
絶対行ってみたい場所はどこか、面白いと思うものは何か。

人生100年と言われる時代、「何になりたいか」という問いは、
環境や状況の変化に備えて「とりあえず何になりたいのか」に変わりつつあります。

学生の時なんてなりたいものがない人の方が多いと思います。
やりたいことなんてゲームや友だちと遊ぶ事くらいかもしれません。
それでも、自分という人間が何を面白いと思い、何を望むのか、
そしてどうやって食べていくのかを考える癖をつけておくのが望ましいといえます。

リスク管理も重要

災害に備えて防災グッズをそろえたり、いざという時のための準備をします。

ファイナンシャルプランニングの中でのリスク管理は、
主に医療保険、年金保険、介護保険といった社会保険と
自分で加入する生命保険や損害保険です。
新社会人はもちろん学生も、このしくみについて知っておくことも大事です。

医療保険は、必ず、なにかしらの健康保険に加入することになります。
これにより病気などの際、多くの補助を得ることができるのです。
年金保険・介護保険は、自分や家族の老後のための保険です。

労災保険や雇用保険は会社に働き始めてからですが、このう保険の意味を知っておくことが
働いて収入を「得続ける」ことの大切さと難しさを教えてくれると思います。

生命保険についてはさまざまな考え方があり、加入は任意(個人の自由)です。
「若いうちは掛け捨てがベストだ」「保険料の分を自分で積み立てておくほうがいい」など
その人の考えによっていろいろな手法があります。

損害保険は、事故など不測の事態に備える保険です。
加害者になるのも被害者になるのも避けたいことですが、
万が一に備え、出来るだけの備えをしておきたい人のための保険と言えます。

若い間は、ものすごく自分には関係の薄いことに思えます。
しかし「なぜこのような仕組みがあるのか」を考えておくと
働くことや老いることに対して無防備ではいられなくなると思われます。

運用ってしなくちゃだめ?

結論から言えば、もちろんしなくても良いです。
銀行でひたすらに貯蓄するだけでもかまいませんし、なんなら今でも(是非はともかく)
自宅に隠す「タンス預金」を譲れない高齢者の方もいらっしゃるくらいです。

しかし、やはり資産運用のメリットは高いのが事実です。
別に高額の資金が必要というわけではなく、何万円や何十万円の単位でも
生活に支障がない金額を回せるぶんのみを運用している人もいます。

学生の間は、社会的な勉強という意味でも、
株のしくみや運用について知っておくのは大切なことです。

ただし知識として知っているのと実際の運用技術は別物です。
安易に手を出して学生のうちから借金まみれになってしまうケースもあります。
銀行や証券会社などのプロに助言を受けるのが、多くの人間にとっては一般的です。

ちなみに金融商品取引業者でないファイナンシャル・プランナーには
投資判断の助言や投資運用などの権限がありません(別の資格です)。
ネット上の怪しげな情報やアドバイスをうのみにするのではなく、
「金融取引業者」として内閣総理大臣の登録を受けている人に相談しましょう。

子どもなのに税金対策?

学生が、自分は無関係だと思っているなら大間違いです。
何かしら消費する以上、子どもも消費税を支払っているのです。

税金の種類は多く、所得税だけで10種類もあります。
どこに、誰が収めるかの分類も、国税と地方税、直接税と間接税にわかれています。

税金にはどんな種類があって、なぜ回収され、そのお金はどこへいくのか、
今後どのようなタイミングで支払うことになるのか、などなど
きちんと知っておくべきことがたくさんあります。

そして次に大切なのが「節税」対策について知ることです。
税金は社会を円滑に維持していくためにはとても重要ですが
個人の出費としては、抑えられるだけ抑えたいものでもあります。

相続や不動産など、びっくりするほど高額を納めなくてはいけないシーンになると
あらかじめやっておけばよかったことが浮かんでくるかもしれません。

不動産で知っておくべきこと

人間には住むところが必要です。
不動産については、賃貸にしろ購入にしろ、知っておくべき知識がたくさんあります。

不動産の購入なんて大人でも人生に滅多にないイベントですから
土地の価格の決定法や建築基準法、登記や売買契約、
その購入時や相続における税など、必要な知識は多々あります。

また、この項目で学ぶ知識は、それ以外の重要なこともあります。
子どもでも賃貸物件にまつわる権利や義務などの法律を学んでおくべきですし
借主となればそのメリットやリスクを知っておかなくてはなりません。

また自分たちの暮らす街が、都市計画法に基づいてどのような場所なのか、
それによる近隣の開発はどうなっていくのかも大切な情報です。

「衣食住」のうち住がいちばん、子どもや若い人にとって意識しない項目かもしれません。
しかしこれを良く知ることは「より良く暮らす」ということを考えるきっかけになるのです。

相続はいろいろな知識が必要

相続については、早くから知っておくべきことがたくさんあります。
何故なら身内の体調が崩れてから、不安になっていろいろ調べるのは
とても親族を不快にさせ、またトラブルのもとになります。
「喪服はみんなが元気なうちに用意せよ」というように、
相続もまだまだ先のこと、と思っているうちに学んでおきたいものです。

子どもが「相続」と聞くと、たくさんのお金がもらえる!と想像してしまいそうですが
実際は負の相続(借金など)や、多額の相続税を支払わなくてはいけないなど
面倒な話、コワイ話もたくさんあるのです。

また「誰にどのくらい権利があるのか」を知っておくことは重要です。
基本的に相続を受けるものの配偶者には権利がないため、
夫が遺産を受け継いだ場合、それは基本的に夫のみの財産です。
逆に相続を受けるはずの夫もすでに亡くなっている場合、
その子ども(被相続人の孫にあたる)に権利が引き継がれます。
割合もケースによりさまざまなので、知識として覚えておくとよいでしょう。

なお、受け取った際の税金対策などについては学んでおきますが、
相続するものをライフプランに盛り込むことはいけません。
道徳的にどうかというだけでなく、被相続者(遺産を残す者)の気持ち次第で額が変わり
(最低限保障されているのは遺留分くらいです)ギャンブル並みに不確定要素だからです。

そもそも相続分はもともと他人の資産です。
自分の生活の基盤は自分で築いていく気持ちを持つのが、安定した人生を送るコツです。

さいごに

世の中は大変複雑になったうえ、さらに平均寿命も上がり続けています。
長期的・短期的なプランとともに、最新の法律や経済情報、
そしてどんな展開でも対応できる準備や応用力が必要になっています。

また格差が広がり、不遇な子ども時代をおくっている子どもも少なくありません。
小学・中学の授業で取り扱ってもらえたなら、
親の価値観や境遇に囚われず、自分の生活や人生を客観的にとらえるチャンスとなり
将来的に子どもを救うことになるのではないかと思えます。

今回は、ファイナンシャルプランニングで学べる項目のうち
誰しも知っておくと良いものや必要な知識を、簡単に紹介させていただきました。

どの項目も、知れば面白いものばかりですし、
いつか有効活用できるものだと思います。

今後はそれぞれを掘り下げて、より実用的な情報をお届けしたいと思います。
どなたかのご参考になれば幸いです。

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