先生、先輩、クラスメイトとの人間関係(中高一貫校の基礎情報)

中高一貫校情報 教育
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学校は知識を得るだけでなく、人間関係を学ぶところとしても重要な場です。
指導力のある先生、目標となるような先輩、志の高いクラスメイトに囲まれて、
精神的にも大きく成長してほしい、そういった願いをもって
中高一貫校に通わせたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

ただし人間関係とは、やはり個人個人によって大きく異なるものです。
同じ環境でも、その人の性格、志向、精神的な状態などで結果が変わってきます。

さらにたったひとりでも良い友人がいれば楽しい学生生活になり得ますが
逆に他は問題なくても、とても合わない人・苦手な人が一人いる場合、
その人に会うのが想像以上に苦痛だったりすると
毎日が暗く辛いものになってしまう可能性もあるのです。

そのためここでは、好き嫌いや楽しい、仲良しといった感情・感覚的なことではなく、
中高一貫校ではどのようなコミュニケーションをどのくらい必要とされるか、
という観点で記載いたします。

先生、先輩、クラスメイトとの人間関係(中高一貫校の基礎情報)

学校見学日で会える生徒は、みなにこやかで礼儀正しく、
普段の様子をうかがうことは出来ない、と思われるかもしれません。
しかし実際のところ、普段もあんまり差はないように思われます。

学校見学会の前に、先生から何かの指導があったり、
なにかの緘口令が布かれることは全くありませんし笑
積極的な子は自発的に案内し、仕方なく?参加している子は
恥ずかしそうにしていたり、控えめにしています。

ただ感染症の影響で、その姿もあまりみられなくなってしまいました。

そこの生徒を見て、自分の子どもと何かしら通じるものがあれば、
その学校と波長があうと言われますので、もし開催されるなら、
できる限り見に行ってもらえたらと思います。

先生(担任、教科別の教師、そのほか)

どの先生にも共通して言えるのは、学習に関してはとても丁寧で厳しいです。
ふだんは雑談に付き合ってくれるフレンドリーな先生、
終始一貫して厳しく対応される先生などさまざまです。

面白い授業をしてくださる先生もいますが、授業スタイル自体はおおむね一般的です。
授業中に生徒に問いかけたり、答えを促すのも小学校や公立中と同様です。

ただし授業内容は大変高度で、スピードも速いです。
授業外での質問はもちろん受け付けてくれますが、
全てにおいて自主性が重んじられるので、
先生が苦手の克服や勉強スケジュールを管理するわけではありません。
(たまにアドバイスはもらえます)

先生に対して、それほど頻繁なコミュニケーションは必要ないと思われます。
(仲良くなって、気に入られた子が成績が良い、ということはないです)

もちろん授業中ふざけたり(基本的にそんな人はいないそうですが)
提出物を忘れる(これは案外多い。とにかく課題が多いので)といった場合には
厳しく指導が入りますが、真面目にやっていて理不尽な成績になることはないようです。
なお注意を受けても、改善したり、ちゃんと提出すれば以降は問題ありません。

なお子どもの話だと、先生と何かの機会で会話し、たくさん話すようになると、
その先生の教科に対するこだわりや面白い話も聞けるので、
だんだんその教科を好きになるんだよね、とのことです。

 

クラスメイト

一番楽しくなれたり、逆に一番問題が起きるのが
クラスメイトとのコミュニケーションかもしれません。
やはり合う、合わないについては、校風というより、
同じクラスになった人の中に合わない人がいた場合などは
登校に不安感を感じてしまうかもしれません。(これは中高一貫校に限りませんが)

マイペースな子が多く、一日中しなくてはならないことも多いため、
独りでいることを好むタイプにも過ごしやすい環境といえますが、
課題の多さは人と関わることの多さにもつながります。

中高一貫校の授業は、生徒同士でディスカッションしたり、
みんなで調べてまとめたりする機会は多いのです。
なにかしらのテーマを与えられ、それを数人で話し合う形式となるため、
クラスメイトとのコミュニケーションは必須となります。

しかしながら、受検を乗り越えてきた子の集まりというだけあって、
小学校のころはクラスで代表委員をしていたり、
無口でも論理的に行動できる男子が多いです。
特に女子はまとめるのが上手な子、おとなしくても気遣いが優しい子など
とても頼りになるので、多少コミュニケーションが苦手な子がいても
どのチームもとりあえず問題なく進めることができるそうです。

もし対話が攻撃的な対話をするタイプの子がクラスにいた場合はどうでしょうか。
こういったタイプは残念ながら、社会に出ても必ず存在します。
そのため安全で、理不尽な対応をされにくいこの環境を生かし、
対人スキルを学ぶ場として耐性をつけることができれば、
その後の生活にもきっと役立つことでしょう。
センシティブなタイプは、そういった子に気をとられすぎないように
一緒に対処してくれる穏やかな友人を作っておいたり、
受け流すスキルを意識して身に着けていくと良いかもしれません。

この時代ということもあり、いじめについては学校側も大変厳しく指導しています。
個人間での衝突はどうしても避けがたいですが、
小学校時代にありがちな、低レベルな諍いについては起こり得ないと思われます。

なお超のつく進学校ではありますが、成績に対する争いは皆無だそうです。
(成績が低くても馬鹿にする人はいないし、高くてもモテるわけではない…と)
すでに学業とは自分自身との闘い、というスタンスが確立しているようです。

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先輩

小学校出たての一年生にとって、卒業を控えた6年生は大人に見えます。
こうした後期生(高校生)と日常的に交流できることは、
中高一貫校ならではの大事なポイントだと思います。

息子が入学時、いろいろな部活を見学しているときのことです。
物理部で説明を受けていたら、ちょうど居合わせた来賓(外国の方)に対し
先輩が英語で自分の研究を説明しているのをみて驚き、感激したそうです。
(数年経つとあんな風になれるのか・・・と。実際なれたのか謎ですが笑)

部活動や委員会でも接する機会が増えますが、基本的にどの先輩も親切です。
部活動以外で困っていた時も助けてくれます。
子どもが一年生のころ、文化祭のクラス展示で困っていた際、
部活でその話をしていたら、部の先輩が教室まで来て具体的に解決してくれたそうです。

委員会活動でも、計画性や行動力、プレゼンテーションスキルの高さなど
前期生の頃からさまざまな影響を受けることができます。

また数学や化学などの学生オリンピックへの出場や
各種コンクールでの受賞といった後期生による活躍や実績は、
自分たちの持つ可能性や、いろんな分野の大きな世界を感じさせてくれます。

そういった人物と直接会話し、時には相談に乗ってもらえることができるので
おのずとモチベーションが上がったり、目標を定める手助けになります。

なお、これまで敬語を使う機会が少なかった場合(武道や茶道などで慣れた子もいますね)
先生や先輩に対する話し方や態度について、
マナーの一環として話しておいたほうが良さそうです。
そんなことで怒る先輩は聞いたことがありませんが、
苦い経験で学ぶよりかは、入学前から練習しておくことをおすすめいたします。

その他

外国語教育の一環として、外国の方と話す機会を積極的に設けています。

まず海外研修ですが、長期にわたりホームステイで滞在することで、
言語以外の多くのことを学びます。

また以前は海外からの留学生を毎年迎えていましたが、
昨今はインターネットを利用して、海外の学生との会話を行っているそうです。

後期は海外留学への案内もいろいろ用意され、
希望者は大変充実した内容を利用することが出来ます。

その他、外部の生徒との実験や会合、冊子制作などの活動といった交流もあります。

もちろんこういったことは、希望者だけとなりますが、
機会に恵まれるということは通常望んでも得られないため、
積極的に参加し、良い経験にしてもらえたらと思います。

まとめ

どこにいっても、結局はその人次第、とも言えますが、
のちの人生に大きな影響を与えかねない、大事な中学、高校の時期を、
できる限り自律できる精神や、向上心溢れる人たちと過ごしてほしいと願うのは
親としてとても自然なことだと思います。

人間的に素晴らしい人や優しい人ばかり、そういった確約はできませんが
少なくともクラスの空気などに強要されず、
自分の意志で自分のスタンスを決めることができ
高い目標を持つ人たちに接する機会は多く、本人さえ望むなら
多くのコミュニケーションスキルをアップすることが出来る環境だといえます。

多くのお子さんが、自分の望む形で生き生きと人と接することができ、
より良い人間関係で過ごせるよう願っています。

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